2018年9月9日、KTCあおぞら高等学院東京キャンパスにおきまして、株式会社こどもみらい eSLEEP統括医の志村による講演「睡眠リズム勉強会」を行いました。
講演では、中高生のお子さまがいらっしゃる方々に向けて、主に以下の内容をお話させていただきました。
「早寝早起き」が美徳とされがちな社会で、「朝起きられない」と聞くと「気合が足りないのでは」「怠けているのでは」と思われる方も多いかと思います。
しかし、中高生くらいの年代から20代にかけてというのは、体のリズムが「夜型」に移行する時期です。
不登校の理由として、「朝起きられないから」を挙げる子どもは少なくありませんが、それは怠けているからでもなんでもなく、実は「睡眠のリズム」という問題に起因している可能性もあるのです。
講演においては、この「睡眠のリズム」改善のために、居住環境や生活習慣をどう整えたら良いか、具体的なアドバイスさせていただきました。
株式会社こどもみらいでは、2015年よりKTCあおぞら高等学院さまに「eSLEEP睡眠改善プログラム」を提供し、子どもたちの睡眠問題改善のサポートを行っております。
このプログラムは教育機関さま、企業さまのご要望に沿った形での導入が可能です。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
睡眠の問題は、前述のコラムのように、身体的・精神的問題を引き起こし、疾患リスクを高め、死亡率の増加と寿命・健康寿命の短縮を招きます。
平均的には7~8時間睡眠が最も死亡率が低い、ということはよく知られていますが、特に中年以降にメタボリック症候群と短時間睡眠が合併すると、死亡率が倍以上に跳ね上がり、20年後には40%が死亡することが知られています。
Journal of the American Heart Association, 2017, 6.5: e005479.
男性において、短時間睡眠(6時間未満)に不眠症状が合併すると死亡率は4.3倍になります。高血圧や糖尿病例でこの傾向は顕著になり、死亡率は7.2倍になることが知られています。
Sleep, 2010, 33.9: 1159-1164.
夜型の者が朝型勤務を続けるなど、リズムに対処することなく、継続的に自らの体内時計に適合しない生活を慢性的に続けると、様々な疾患リスクが高まり、死亡率が10%上がります。
Chronobiology international, 2018.