研究成果

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株式会社こどもみらい、従業員の心身の不調で生産性が低下する現象「プレゼンティズム」に関する研究に協力

―仕事のストレスや周囲のサポートは睡眠や心身のストレス反応を起こし、生産性を低下させることが判明―

心身の不調で従業員の生産性が損なわれる現象「プレゼンティズム」について、株式会社こどもみらい(本社:東京都世田谷区)のデータを元に東京医科大学精神医学分野の 古市亘医師らが研究した結果が、第92回日本産業衛生学会で発表されました。

この研究は、職業性ストレスが心身の不調や睡眠の問題を惹起することによってプレゼンティズムにどのような影響を与えるのか、また、どのような媒介効果が生じているのかを検討したもので、2017年にストレスチェックや睡眠に関する問診など(*1)を実施した17事業所の従業員 計3314名のうち、学術的利用や発表に同意した2905名を分析の対象としています。

学術的分析(*2)の結果、ストレスチェックで測定される「仕事のストレス」と「周囲のサポート」の問題は、睡眠の問題や心身のストレス反応を引き起こし、それを介して生産性を低下させていることが示されました。さらには、睡眠の問題の方が、仕事のストレスや周囲にサポートよりも、生産性に与える影響が大きいことが示されました。このことから、労働者のストレスケアを行うと同時に睡眠の問題を評価し、解決することが、公衆衛生上、また、社会経済的にも重要であり有益であると考えられます。

株式会社こどもみらいでは今後も、大学との協働など「科学的根拠のある健康経営」を支援するための活動を進め、ストレスチェック「STRESCOPE」や睡眠改善プログラム「eSLEEP」などのサービス改善に努めて参ります。

 

*1 Work Limitation Questionnaire(WLQ)による労働生産性(プレゼンティズム)に関する問診票、ピッツバーグ睡眠問診票(PSQI)をはじめとする睡眠に関する問診票、職業性ストレス簡易調査票

*2 生産性(WLQ)、睡眠の問題(PSQI)、職業性ストレス簡易調査票の各項目の相互の影響をパス解析(共分散構造分析)により評価した。収集段階でデータは完全に匿名化されており、研究にあたっては東京医科大学医学倫理委員会の承認を得た。

 

学会発表概要

第92回日本産業衛生学会

発表日時:5月25日(土)11:00 – 11:40

発表場所:名古屋国際会議場 ポスター会場(1 号館1 階 イベントホール)

発表者:古市 亘( 東 京医科大学 精神医学分野)

演題名:職業性ストレス、ストレス反応、睡眠の問題がプレゼンティズムに与える影響

演題番号:P3-50

 

株式会社こどもみらいについて

株式会社こどもみらい(https://cfltd.co.jp/)は、科学的根拠に基づいた健康経営を推進するプロフェッショナルチームです。睡眠と健康に関する研究「Sleep&HealthResearch」、睡眠改善プログラム「eSLEEP」、多⾯的なストレス対策の要となるストレスチェック「STRESCOPE」などを提供しています。

 

STRESCOPEについて

STRESCOPE(https://strescope.jp)は、株式会社こどもみらいが提供する、医学的根拠に基づいた具体的な提案によりストレス改善を目指すためのストレスチェックサービスです。厚労省所定の項目に独自の項目を加えてストレス要因を特定し、個人向けに生活習慣の観点も含めた具体的な改善提案を行うほか、集団分析により企業が取り組むべき事項を明らかにするなど、健康経営のための投資対効果にこだわり、精神科医・産業保健師を含むプロフェッショナルチームにより運営されています。

 

本件に関するお問合せ先

株式会社こどもみらい info@strescope.jp

仕事のストレスや周囲のサポートに関わらず、睡眠の問題が離職リスクを高めることが判明 ―株式会社こどもみらいが参加した研究が学会発表へ―

株式会社こどもみらい(本社:東京都世田谷区)学術部が参加した研究により、睡眠の量・質・リズムの問題で離職リスクが有意に高まることが判明しました。この研究結果が、第92回日本産業衛生学会で発表されます。

この研究は、2016年にストレスチェックや睡眠に関する問診など(*1)を実施したIT系企業の従業員のうち、学術的利用や発表に同意した574名をその後24ヶ月追跡したもので、この期間に12.9%にあたる74名が離職していました。

学術的分析(*2)の結果、仕事のストレス要因や周囲のサポートなどの職務要因とは独立して、睡眠および睡眠リズムの問題は離職リスクを有意に高める要因であることがわかりました。このことから、睡眠の評価とその改善は健康対策のみならず、企業経営上も重要である可能性が示されました。

なお、今回の研究結果は以下の技術にも反映されています。
退職を就職前に予防する ~離職リスクを生活習慣と睡眠で算出する技術、特許査定取得のお知らせ~(2018年10月11日発表)

株式会社こどもみらいでは、今後も「科学的根拠のある健康経営」を支援するための活動を進め、ストレスチェック「STRESCOPE」や睡眠改善プログラム「eSLEEP」などのサービス改善に努めて参ります。

 

*1 57項目版の職業性ストレス簡易調査票、ピッツバーグ睡眠問診票(PSQI)、および睡眠スケジュールに関する設問によるストレスチェック

*2 単変量および多変量のCOX回帰分析を実施し、離職に与える睡眠関連パラメータの影響を分析した。離職の理由は問うておらず、all-causeretirementが測定されている。分析に供された回答や勤務データは全て匿名化されている。

 

学会発表概要

第92回日本産業衛生学会

発表日時:5月25日(土)9:00 – 10:00

発表場所:名古屋国際会議場 第11 会場(2 号館2 階 会議室222 + 223

発表者:志村哲祥(東京医科大学 精神医学分野・株式会社こどもみらい学術部)

演題名:睡眠および睡眠リズムの問題は職務要因とは独立した有意な離職リスク因子である

演題番号:O38-02

株式会社こどもみらいについて

株式会社こどもみらい(https://cfltd.co.jp/)は、科学的根拠に基づいた健康経営を推進するプロフェッショナルチームです。睡眠と健康に関する研究「Sleep&HealthResearch」、睡眠改善プログラム「eSLEEP」、多⾯的なストレス対策の要となるストレスチェック「STRESCOPE」などを提供しています。

STRESCOPEについて

STRESCOPE(https://strescope.jp)は、株式会社こどもみらいが提供する、医学的根拠に基づいた具体的な提案によりストレス改善を目指すためのストレスチェックサービスです。厚労省所定の項目に独自の項目を加えてストレス要因を特定し、個人向けに生活習慣の観点も含めた具体的な改善提案を行うほか、集団分析により企業が取り組むべき事項を明らかにするなど、健康経営のための投資対効果にこだわり、精神科医・産業保健師を含むプロフェッショナルチームにより運営されています。

本件に関するお問合せ先

株式会社こどもみらい info@strescope.jp

交替勤務への耐性の予測技術の特許を取得 ~ 退職やプレゼンティーイズムを就職前に予防する~

交替勤務(シフトワーク)は心身への負荷が非常に大きい勤務であり、たとえば病院職員、流通業、運輸業、保安業務等では、多くの新入職員が、交替勤務に適合できないという理由で、配置転換や離職を余儀なくされるケースが多発します。

今般、(株)こどもみらいとその研究者は、2012年からのコホート調査により、睡眠パラメータおよび個人のいくつかの過去の経験から、「交替勤務に適合できない者」「交替勤務で不調をきたす者とその度合」を鋭敏に判定し、確率として算出するシステムを開発し、当該特許を取得したのでお知らせ致します。

【特許番号】特許第6472152号(P6472152)
【登録日】平成31年2月1日(2019.2.1)
【発行日】平成31年2月20日(2019.2.20)
【発明の名称】人事管理支援システム

睡眠改善プログラム「eSLEEP」による生産性向上効果を医学的に実証 〜株式会社こどもみらいと株式会社再春館製薬所による共同研究〜

睡眠改善プログラム「eSLEEP」による生産性向上効果を医学的に実証

〜株式会社こどもみらいと株式会社再春館製薬所による共同研究〜

こどもみらいeSLEEP projectでは、株式会社再春館製薬所(本社:熊本県上益城郡益城町 以下、再春館製薬所)と共同研究として睡眠改善プログラム「eSLEEP」の導入効果を測定するプロジェクトを行いました。その結果として、お客様満足度の向上、一人あたり付加価値の向上、事務処理速度の向上、など複数の効果が生じたことを医学的に明らかにしました。

<共同研究の背景と目的>

「eSLEEP」は、こどもみらいが2012年から睡眠研究医主導のもと、医師・心理士・保健師を中心として提供している睡眠改善プログラムです。組織単位で睡眠と生活習慣の問題を医学的に評価・分析し、睡眠コンサルティングと個別指導による改善を通して、メンタルヘルス疾患・身体疾患の予防および生産性の向上を図ります。2015年には教育現場における出席率の向上や退学予防効果も明らかにしました。

再春館製薬所は「人」と「人」とのつながりを大切にし、通信販売を通じてお客様お一人おひとりと直接のコミュニケーションをとっています。社員にとって働きやすい環境を整えることがお客様への接客向上にもつながるという考えのもと、コールセンターの働き方改革に率先して取り組んできました。そして近年は仕事・職場のみならず社員の生活日常からの健康にも注力しています。

本プロジェクトはその一環として、コールセンターで働く社員を対象に、「eSLEEP」導入による睡眠・生活習慣の改善が各種の生産性指標に与える影響を測定しました。

<共同研究の概要>

研究デザイン: ランダム化比較試験(RCT:Randomized Controlled Trial)

マッチング項目: 介入前の労務指標(生産性や在籍日数など)と睡眠指標(PSQIなど)

期間:      事前調査 2017年7月~12月        本調査・分析 2018年2月~3月

個別指導 2018年3月                   効果測定 2018年4月~11月

対象者: コールセンターで働く社員(在籍1年以上)のうち、本調査に協力して問診票に回答し、睡眠に課題のあった68名

(基準: ピッツバーグ睡眠問診票(PSQI)で6点以上の者すべて)

介入群: 30名 (組織分析結果に基づく睡眠と生活習慣の個別指導を実施 計約60分/名)

対照群: 38名 (Sham Control)

<結果の例>

有意な差が生じたのは下記の項目です。

(いずれも1人あたりの指標・対照群比:一部抜粋)

お客様満足度の向上:       頂いた感謝のお言葉の数の指標 10.4%向上*

平均ミス・クレーム数 0.9件/月の改善(-43.8%)*

事務処理速度の向上:          17.5秒/件の改善(-12.2%)*

適切な提案による一人当たり売上の向上についても有意な効果を確認*

(対応のあるT検定; *:p<0.05)

睡眠の改善によって、時間あたりの生産性や利益が高まり、さらにはお客様満足度向上へもつながることが明らかとなりました。

<医学的背景と本共同研究の意義>

複数の既存研究が、睡眠と生産性、ミス・事故、対人能力、認知機能等との関連を明らかにしています。一方で、実際に睡眠を改善させてこれらを向上させたRCTの研究はほとんどなく、認知行動療法と呼ばれる手法を用いた研究は過去に報告がありますが、具体的な数値までは明らかではありませんでした。本共同調査は世界でもはじめての試みであり、eSLEEPはプロフェッショナルチームとして、今後この成果の学術発表等を行っていく予定です。

<こどもみらいについて>

株式会社こどもみらい( https://cfltd.co.jp/ )は、科学的根拠に基づいた健康経営を推進するプロフェッショナルチームです。睡眠と健康に関する研究「Sleep & Health Research」、睡眠改善プログラム「eSLEEP」、多面的なストレス対策の要となるストレスチェック「STRESCOPE」などを提供しています。

<再春館製薬所について>

再春館製薬所は、基礎化粧品ドモホルンリンクルを中心とした化粧品・医薬品・医薬部外品の製造販売をしている製薬会社です。製造工場、本社・コールセンターまでがすべて同敷地内にあり、熊本から全国、そして東アジアを中心に世界へ自社商品を届けています。安心安全なものづくりと、一人ひとりのお客様に寄り添うことで、加齢による悩みに応えいきいきと年齢を重ねることを応援しています。

<本プレスリリースに関する問い合わせ先>

株式会社こどもみらい eSLEEP project

メール    pr201812@esleep.jp


(PDFファイルはこちらから)

eSLEEP academicの研究が学会賞を受賞 – 起床時刻の問題が学生の欠席を招く

2018年10月20日・21日に開催された第25回日本時間生物学会学術大会にて、株式会社こどもみらいR&D統括の志村哲祥医師・医学博士の研究発表「睡眠の問題、クロノタイプ、Social Jet Lagよりも平日の起床時刻が高校生の出席不良と強く関連する」が受賞をしました。
思春期はクロノタイプ(体内時計やその表現系としての睡眠覚醒スケジュール)が生涯の中で最も夜型化する時期であり、生理的に「早寝早起き」が難しくなります。近年、世界各国で、思春期に早起きを強いることの公衆衛生上の問題が示されており、学校の始業時刻が早すぎるのではないかと問題提起されています。しかし、どのような睡眠やリズムの問題がどの程度学校の出席と関連するのかについては不明でした。
そこで、本研究では高校生を対象に、睡眠の諸問題と出席に関する調査を実施し、平日の起床時刻が、睡眠の問題とは独立して欠席率と関連することが明らかになりました。
また、調査参加者の平均睡眠時刻は6時間16分であり、大半の高校生が、自殺リスクが2.9倍に上昇するとされる8時間未満の睡眠時間を余儀なくされていることが明らかになりました。
「早起き」と欠席・遅刻・早退の少なさは関連しているものの、これ以上の早起きを促すことは睡眠時間の短縮を招き、高校生の心身の健康に有害であると考えられます。
そのため、早く起床せずとも十分な睡眠時間が取れて、無理なく登校できる始業時刻の設定を行うことが合理的である可能性が示唆されました。

退職を就職前に予防する ~離職リスクを生活習慣と睡眠で算出する技術、特許査定取得のお知らせ~

株式会社こどもみらいは、「離職リスク・生産性低下リスクを生活習慣と睡眠で推測するシステムおよびその質問票」について特許査定を受けたことをお知らせします。
(発明の名称: 人事管理支援システム / 起案日: 平成30年10月1日 / 特許出願の番号: 特願2018-120658)

離職リスクを生活習慣と睡眠で推測する技術

生活習慣・睡眠習慣は、ストレス反応の増加や心身の不調、生産性低下をきたすのみならず、その後の不適応を誘発し、離職確率を引き上げてしまいます。
今回、特許査定を取得した「離職リスク・生産性低下リスクを生活習慣と睡眠で算出する技術」(以下、「本技術」といいます)は、コホート調査によって、生活習慣と睡眠から、具体的な離職リスク(他の人と比べた時に問題がある人は何倍辞めやすくなってしまい、かつ、具体的に何%くらいになるか)を導出することを可能としました。
かつ、その確率は、職務を開始する前、つまり仕事が決まる前から算出することが可能です。

※コホート調査:ある特性を持った集団について長期間について観察し、その特性と何らかの疾患・イベントとの関連性を明らかにする研究方法

適性検査および離職予防ツールとしての優位性

従来の適性検査は、「性格傾向の判定」や「スキルマッチ」に重きが置かれていましたが、これらは離職や生産性低下をあまり鋭敏に推定できないという現状と、そして何より「判定ができるだけであり、問題自体の予防はできない」という問題がありました。
当社の調査によって、職場不適応や欠勤・休職・離職、そして生産性低下・プレゼンティズムに与える影響は、職場のストレス状況や本人の性格傾向・スキルマッチより、食生活・運動などの「生活習慣」、睡眠の時間・質・リズムなどの「睡眠習慣」の方が大きいことが明らかになりました。(当社による研究論文の例: 「睡眠はストレスチェックの結果に大きな影響を与える」(「精神医学」60巻7号(2018年7月)) )

重要なのは、性格などとは異なり、生活習慣・睡眠習慣は個々人での対処と変容が可能であるということです。
本技術は、離職や不適応に至りやすい者を高精度で発見できるのみならず、そのような者を発見した時に、先回りして離職の予防ができるというアドバンテージを持っています。

本技術を用いて作成した質問票

当社では、本技術を用いて、「早期離職リスク」「生産性低下リスク」を導出するまったく新しい適性検査の質問紙(以下、「本適性検査」といいます)を開発いたしました。
この質問紙は最大50項目から成りますが、適宜短縮して利用することが可能で、10分ほどで回答が可能です。

本質問紙は現在クローズドでOEM提供を行っており、今般、外資系人材会社と離職予防効果のランダム化比較試験を実施しております。

お問い合わせ

当サイトの「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

 

ダウンロード: ニュースリリースPDF20181011

医学書院「精神医学」にSTRESCOPE x eSLEEP分析結果が掲載

医学書院「精神医学」は全国の精神科医および精神科医療に関わるスタッフに広く読まれている、国内最大手の精神科系医学雑誌の一つです。

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その精神医学の 60巻7号 (2018年7月) に、弊社ストレスチェックサービス”STRESCOPE“と、STRESCOPEにビルトインされた”eSLEEP Sleep Due Diligence”の分析で得られた科学的知見をまとめた「睡眠はストレスチェックの結果に大きな影響を与える(筆頭著者: STRESCOPE統括医 志村哲祥医学博士)」という学術論文が掲載されました。

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STRESCOPEは2012年から運用を行っている、ストレス反応やストレス耐性に強い影響を与える睡眠や生活習慣などの要素を取り入れることで、セルフケアと「本当に効果のある」ストレス対策・集団分析を提供するストレスチェックです。

今後もストレスチェックおよび睡眠改善のパイオニアとして有意義な知見の発信を行ってまいります。

日本産業衛生学会 優秀演題賞受賞

去る2018年5月16日のニュースリリースでお伝えしたSTRESCOPEとeSLEEPのデータの分析による「体内時計によって、個人がイキイキと働ける時間は異なる」ということを示した調査研究(リンク先:時事通信記事)が産業衛生学会で発表され、優秀演題賞を受賞しました。

2017年11月13日にもSTRESCOPE・eSLEEPのデータ分析「Social Jet Lag(社会的時差ボケ)とストレス反応」は時間生物学会の学会賞を頂いており、また、2018年4月にはeSLEEP academicの調査が英語論文として出版されています

STRESCOPEおよびeSLEEPの「睡眠・体内時計・生産性・職業性ストレス」に関する研究は日本と世界をリードしています。

さらに効果のあるストレスチェック・睡眠改善プログラムを開発するだけでなく、成果を社会全体へ還元できるよう、当社は引き続き努力してまいります。

体内時計によって、個人がイキイキと働ける時間は異なる…学会口演のお知らせ

人にはおよそ24時間周期の体内時計があります。寝起きだけでなく、心臓や内臓のリズム、血圧や体温、思考能力、身体能力も、24時間周期で活発になったり休んだりのサイクルが存在します。

今回、こどもみらいのSTRESCOPEの中から同意の得られた約3000名のデータを用いて、クロノタイプ(朝型夜型傾向)と勤務時間帯とパフォーマンスの関係を調査しました。

その結果、体内リズムと生産性に密接な関係があることが明らかになり、特に夜型の社員では、出勤時刻を早めれば早めるほど、生産性が低下します。

この調査研究により、それぞれの社員に応じて、「この従業員は本当は何時から働かせるのが良いのか」ということを科学的に導き出すことが可能になりました。

本結果は下記の学会で発表されます。

第91回日本産業衛生学会
発表日時 2018年5月17日(木) 10:40-11:40
発表場所 熊本市国際交流会館6Fホール(C会場)
演者 志村哲祥医師(東京医科大学精神医学分野 睡眠健康研究ユニットリーダー/STRESCOPE統括実施医)

図: 体内時計は睡眠の質と心身のコンディションを介して生産性に影響を与える

 

今後もこどもみらいでは「科学的根拠に基づく健康経営」を支援してまいります。

日本時間生物学会学術大会優秀賞を受賞しました

11月10日、2017年のノーベル生理学・医学賞の対象となった「体内時計」の研究を扱う、日本時間生物学会学術大会(第24回)において、eSLEEPおよびSTRESCOPEのデータ((株)こどもみらい提供)を分析した、高江洲義和先生(医師・医学博士)の発表が学術大会優秀賞を受賞しました。

研究内容は”Social Jet Lag”と呼ばれる、その人本来の生物時計と社会的な活動時間との不一致が、心身のストレス反応や睡眠の問題と関連することを示したものです。